Computational Science and Engineering Division, Atomic Energy Society of Japan
  • Prof.tyaki

    2019年度部会長 茶木雅夫

     

    2019年度 部会長 茶木雅夫

    (一財)エネルギー総合工学研究所

     

    計算科学技術部会はある意味、ユニークな部会と考えます。それは「計算科学技術」というほぼすべての部会で使われている技術に関する部会であるからです。改めて本部会の設立趣旨の最後の方の記載から以下、二か所の記載を抜粋させて頂きます。

    • 「原子力に係わる全ての計算工学の分野の研究者が一堂に集まり、計算工学の研究をとおして交流することは、原子力が培ってきた研究技術をさらに発展させ、より広く社会貢献を行なう上で意義の深いことと考え」
    • 「応用数理等、関連学協会との連携も視野に入れ、さらに広範な計算工学分野にわたることも考えられる」

    最初の引用部分は端的に言えば異分野交流であり、部会設立の目的としています、次はさらに広い分野・視野を考慮していると推察し、現在だとAI、IOTも入ると考えます。1番目の異分野交流のイノベーション創出における重要性は大昔から言われ続けてきている一方、縦割りシステム等の影響でなかなか進まない面が多いのではと考えます。実際、今まで当部会の運営に関わって来られた方々の多大な努力にもかかわらず、当部会の年会・大会での発表件数は残念ながら単調増加とはなっておりません。このような状況で、当部会としてどう状況を打開していくかについて思うところを3点述べさせて頂きます。

    第一は、「異分野交流」の機会として「計算科学」を切り口として一度、当部会での発表を検討して頂けないでしょうか。各分野の専門の部会で発表した方がより専門的で深い議論が出来るのはもっともでしょう。一方で、当部会のセッションは発表者、聴講者とも他分野という特長があり、今までと異なる視点での(革新的)モデル開発や新たな技術交流の機会となる可能性も期待できるかもしれません。

    第二はCGを活用した原子力理解活動の推進です。当部会では毎年、年会・大会の発表からCG賞を表彰し、それらCGを集めたDBを作成しております。これらを部会HPから容易に閲覧可能とすることにより計算科学技術から原子力へ、若手を中心に関心を持ってもらうことを考えています。

    最後は、近年、進歩の著しいAI, IoT等活用へのチャレンジです。当部会ではAI関係の企画セッションの実績もあります。熱流動解析等へのAI活用も試みられているようです。原子力はこれらの技術活用が最も難しい分野の一つではありますが、CGと合わせて今後、原子力関連の計算科学技術をより魅力的にするには重要と考えます。

    最後に、当部会の運営側になって感じたことと期待を記します。当部会は、全体的に若い人が多く、意見交換も自由闊達で所謂「原子力村」、「重電」的な雰囲気が殆どないように感じます。この状況を継続させつつ、部会員の皆様におかれましては、周りにも声掛けして頂き、当部会の活動をより活発にしていくことにご協力して頂けると幸いです。これらにより、当部会が、設立趣旨にある「原子力が培ってきた研究技術をさらに発展させ、より広く社会貢献を行なう」ことをより活発に進められるようになることを期待しつつ、挨拶とさせて頂きます。

    以上