Computational Science and Engineering Division, Atomic Energy Society of Japan
  • 第28回CCSEワークショップ報告

    2016.5.13 桐村 コメント無し
    1. 会議概要

    平成28年3月29日東京大学柏の葉キャンパス駅前サテライト1階多目的ホールにてCCSEワークショップが開催された。42名の参加があった。

     

    システム計算科学センター(CCSE)では、第3期中長期計画において「原子力基礎基盤研究」の枠組みのなかで、燃料・材料の劣化挙動に関する研究活動を行っていますが、この分野の複雑現象に対する大規模シミュレーション技術の確立を課題に、第28回CCSEワークショップを開催しました。

     

    本ワークショップでは、欠陥挙動に関するシミュレーションについて、数値実験の妥当性評価のための実験研究、「京」に代表される最先端のシステムによってもたらされた精度向上についての基調講演に続き、第一原理計算・分子動力学シミュレーションによる原子力材料の照射脆化現象について5件の報告がありました。ここでは、原子炉及び核融合炉の構造材料の照射損傷の研究において未解決の重要課題である核変換ヘリウムと水素と照射欠陥との相互作用について、解決のためには計算科学と実験科学の融合が重要であるとの認識から活発な議論があり、原子スケールモデリングによる材料研究を推進する観点から有意義な会議となりました。

     

    1. プログラム

    -原子力材料における計算科学研究と原子スケールモデリングによる新展開-

    13:00-13:10 「開会挨拶」

    武宮 博(原子力機構システム計算科学センター)

    13:10-14:00 「金属中の照射誘起欠陥の挙動のTEM による抽出」

    荒河 一渡(島根大学 総合理工学部)

    14:00-14:50 「原子力材料研究における第一原理計算・分子動力学シミュレーションと実験的エビデンス」

    鈴土 知明(日本原子力研究開発機構 システム計算科学センター)

    14:50-15:30 「照射欠陥と核変換ガス(ヘリウム・水素)の相互作用をどう考えるか」

    大貫 惣明(北海道大学 工学研究院)

    15:50-16:30 「原子炉構造材の強度劣化評価に資する照射欠陥-転位相互作用の研究」

    福元 謙一(福井大学附属国際原子力工学研究所)

    16:30-17:00 「鉄の転位に関する原子論的研究」

    板倉 充洋(日本原子力研究開発機構 システム計算科学センター)

    17:00-17:30 「原子シミュレーションによる組織制御・合金化における機械特性評価」

    都留 智仁(日本原子力研究開発機構 基礎工学研究センター)

    17:30-18:00 「Atomistic study on the generation and gliding properties of pyramidal dislocations

    in magnesium」

    蕪木 英雄(日本原子力研究開発機構 システム計算科学センター)

    18:00-18:10 「閉会挨拶」

    町田 昌彦(日本原子力研究開発機構 システム計算科学センター)

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