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【報告】2013年秋の大会 計算科学技術 一般セッション
2013.10.11 コメント無し日時:2013年9月3日 10:20~12:00
場所:八戸工業大学 J会場(教養棟旧館210)座長:東京大学 越塚誠一
J01 ガス巻き込み現象の直接数値解析に向けた手法の開発(6);
非構造格子における高精度界面勾配・曲率計算法
(JAEA) 伊藤啓 氏ナトリウム冷却炉におけるガス巻込み現象を直接再現することを目的として、複雑な形状の体系に適用できる非構造格子を用いた数値解析手法の開発を進めている。非構造格子における気液界面の勾配と曲率を高精度に計算する手法の開発およびそれを検証した結果について報告した。
J02 粒子ベースボリュームレンダリングを利用した原子力分野における
大規模有限要素シミュレーション結果向けのクライアント/サーバ可視化システム
(JAEA) 河村拓馬 氏原子力分野におけるシミュレーションは年々大規模化してきており、それらシミュレーション結果データの転送速度、ユーザ端末でのストレージ容量、可視化処理能力・処理時間等の点で、ボトルネックが顕在化している。この問題の解決策として粒子ベースボリュームレンダリングに基づくクライアント/サーバ方式の分散可視化処理を提案し、大規模シミュレーション結果での可視化結果を報告した。
J03 分子動力学法による面心立方金属の転位挙動に及ぼす材料物性の影響に関する研究
(東大) 石原雅崇 氏積層欠陥エネルギー(SFE)のみを変えた6つの原子間ポテンシャルを用いて、拡張した転位の挙動と照射欠陥吸収過程に及ぼすSFEの影響を分子動力学(MD)法によって明らかにした。SFEの相違によって完全転位化を伴う吸収と転位線上の拡散を伴う吸収の2つの異なる過程が観察されたことを報告した。
J04 巨大地震下における原子力施設全体の挙動解析
(JAEA) 鈴木喜雄 氏地盤-建屋-機器(簡易モデル)の挙動解析と機器(詳細モデル)の挙動解析を連係実行し、両解析の結果を比較して、モデルの品質向上を行うことにより、より妥当と思われる結果を得たことを報告した。
J05 教育用FBRプラント設計プログラムFP-Design の活用
(東大) 笠原直人 氏FBRプラントシステムを総合的に理解する俯瞰力を養うため、FBRプラント全体を一元的に設計できるプログラムFP-Designを開発し、学生教育への活用を開始した。本プログラムの特徴、具体的な設計問題を扱った演習問題の例、および教育への効果について報告した。
J06 組立構造解析手法による部品集積解析
(JAEA) 中島憲宏 氏原子力発電施設のような膨大な部品点数を有する大型組立構造物に有限要素解析を適用するため、部品毎に有限要素分割されたデータを集積し、解析する手段について提案した。連続体とみなせる大型組立構造物の有限要素解析に適用した結果や、大型組立構造物の有限要素解析技術を利用した解析技術についても報告した。